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  • 執筆者の写真showa-daigakubu

キャプテンシーを身につける


文化祭期間中の日記の時間は「昨日までの自分と比べて変化したこと」を書く。今日のSさんは「日課の時間は今までで一番汗をかいた。」と書いてきた。 その汗は、彼女が「キャプテンシー」を発揮し始めた証だ。 先週から変化の兆しは表れていた。Sさんと肩を組んで歌を打っていると、大音量のギターや歌声をかき分けて、彼女の声が聞こえてくる様になった。足を踏ん張り、大きく口を開けて叫んでいるのだ。 野球部が舞台の「キャプテン」というアニメがある。話の中盤で、キャプテンに指名された主人公がキャプテンとしてどのように仲間を引っ張れば良いのかに悩む。その結果、主人公は、神社の境内で人知れず素振りを繰り返す。そして、仲間たちが後に続くのだ。 これが、翔和学園が学生たちに求める「キャプテンシー(キャプテンの力)」だ。 H29年度大学部作のオリジナルソング「アフター5」は、踊り狂いながら歌う曲だ。1週間前は遠慮気味に小さく体を動かしていた彼女も、今日は笑顔で、手を振り回し、足を蹴り上げていた。 午後の「コミュニケーションタイム」でも、Sさんは跳ね回っている。当面は「みんなでクイーンになる」のがテーマで、曲に合わせて全員で輪になって歩きながら、「ヘイ!」に合わせてジャンプする。 スキップしながらジャンプして教員を追い越したかと思うと、輪の外にいる、男子学生Wに向かっていった。そうすると、彼もまた笑顔で「ヘイ!」と歌い始めたのだが、みんなの輪の中に入るのは躊躇しているようだった。 すると、彼女はそのWくんの手を取り、一切の迷いなく集団の中に引っ張っていった。 集団全員が、自分の人生の「キャプテン」になれるかどうか。 続報をお楽しみに!


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